食品表示作成ツールを使って食品表示を作ってみた

食品表示作成ツールを使って食品表示を作ってみた 食品表示ラベル

冷凍弁当や総菜の食品表示作成経験がある管理栄養士がツールを使って食品表示ラベルを作成してみました。
今回は初めて菓子類の表示ラベルを作成することになり、今までの知識では不安があるため食品表示ラベルを自動作成できるツールを使ってみることにしました。
どれだけ時間がかかるのか、使ってみてどうだったのか率直な感想を記入していきます。

まずは原材料の入力から

使用する原材料の情報を1つ1つ入力していきます。

  • 原材料区分(画像①)
    生鮮食品か加工食品か、原材料区分を選択しなければならず、「ほぼ加工食品だよね…?」と思いながらも確信はないため適宜調べながら入力します。意外と時間と手間がかかりました。
  • 原材料表示名(画像②)
    表示ラベルに記載する原材料名を入力するのですが、どのように表示するべきなのか分からない…といった不安な食材は調べて入力する必要がありました。
    「この書き方で大丈夫だよね…?」という不安を心に残しながら入力作業を進めていきました(案の定、最初の入力を間違えていました)
  • 可食率(画像③)
    可食率の記載が必須で、そこは結構面倒な作業でした。
    今回は可食率に影響が出る食材の使用がなかったためスムーズに進めることができましたが、生鮮食品など使用する場合は、1つ1つの食材の可食率を調べながら入力するので時間がかかると感じました。

次は原材料の内訳

・原材料の詳細な情報を入力していきます。原材料表示名から内容が明らかか否かのチェックをする必要がありました。(画像④)

使う原材料によっては、どのように判断するべきか迷うだろうなと感じました。
私自身が食品表示ラベル作成を手伝っていた時も、「この商品は内容が明らかと言っていいのだろうか…」と迷いながら都度調べて作業を進めていたこともあり、こういったツールを使うにしても細かい部分を調べる作業は変わらず必要になりそうなので、思ったより作業時間がかかるという印象です。

続いて添加物の入力

・添加物の入力方法が分からずとりあえずそのまま指示通り入力するも、違法になる旨の注意が表示されてしまいました。
作業を中断して問い合わせをするのも手間なので、一旦作りきってから問い合わせようと思い、よくわからないまま作業を進めました。
ツールなどを使用すると、入力に間違いがあっても一度問い合わせをしなければ解決方法が分からないのは困りました。(画像⑤)

ここまで使用してみて、ツールを使うにしても1つ1つの添加物の内容を入力するので、当然ながらツールを使わなくとも手間感はあまり変わらないなという印象でした。

ひとまずここで仮の表示ラベル内容の反映をみてみる

指示通りに入力したはずが、思ったものと違う形で反映されてしまいました。

・原材料名の後ろの間違えたカッコ書きの内容を消すためには、どこを編集するべきなのかが分からず、もう一度原材料の入力画面に戻って訂正すべき所を探したため余計な時間がかかってしまいました。(画像⑥)

ここで1時間半経過、今回は原材料の内容をまとめた資料をもらっており規格書を1枚1枚確認しているわけではないので、これで規格書を見ながら入力するとなると1.5~2倍の時間がかかりそうです。

・カッコの内容を正しく記載するためには「原材料表示名から内容が明らか」にチェックを付けるべきだったようです。(画像⑦)

表示ラベル作成経験がある私でもミスをしてしまったため、表示ラベルを作成したことがない人は「原材料表示名から内容が明らか」という言葉の意味が分からない場合もあるので、大多数の人は一度間違えるだろうなと感じました。

やっと添加物の訂正ができましたが、ここですでに2時間半が経過。(画像⑧)

添加物のキャリーオーバーはどうするべきか

・添加物のキャリーオーバーに関してはツール上においても各々の判断となるようです。キャリーオーバーに関する知識がない場合、対応が出来ず、全て記載するという選択しか出来ない状況になります。(画像⑨)

完成した食品表示ラベル

トータル3時間ちょっとで完成しましたが、今回は原材料や添加物が比較的少ないものを使った表示ラベルの内容にも関わらず、意外と時間がかかったという印象です。

原材料規格書を見ながら記入して、もっと複雑で原材料の種類が多い場合は更に時間がかかりそうだと感じました。

ツール自体の使い方を熟知するのにも時間がかりそうなので、慣れるまでは1つの表示を作るのに多めの時間を見積もった方が良さそうです。

最終的にラベルの形にしてくれるのは便利だと思いますが、入力の段階でミスをしていると、どこで訂正するべきかを確認するためにツールを行ったり来たりするため時間と手間がかかります。

ツールとはいえ、ある程度の食品表示の知識がないと入力に迷ってしまうところが多々ありました。分からない所は調べる必要があるので時間もかかり、これで合っているのかな…?というような不安は完全には拭うことはできないため、適宜勉強をしていく必要がありそうです。

今回私がツールで作った表示ラベルも、問題ない表示内容になっているのか不安なのが正直な気持ちです。

今までと違うジャンルの菓子類の表示ラベルということもあり、絶対的な正しい知識もなく、かといって他にラベルに詳しい知人がいるわけでもないので相談相手もいない……こういう時が一番困るものです。

分からないときは管轄の保健所などに確認する場合もありますが、今回はピンポイントにここが不安だから相談したい、というわけではなく、全体的に内容や書き方が合っているか分からないというざっくりとした不安なので、保健所への確認もしづらい状況です。

漠然とした不安に対して何か他にいい方法はないかと「表示ラベル 委託」で探してみたところ、いくつか丸ごと作成の委託を引き受けてくれる会社が出てきました。

その中でもフードガイドサービスの内容は表示ラベル作成に不安を持っている人には特に良いと感じました。

フードガイドサービスサイトトップページ

委託を依頼するうえで個人的に良さそうだなと思ったポイントは、

  1. 上級食品診断士などの有資格者に確認してもらえるので安心して任せられそう
  2. アフターフォローが充実している(原材料の差し替えや、規格書内容の変更など適宜対応してくれる)
  3. 月額1000円で法改正のチェックと変更対応をしてくれる(業務をこなしながら法改正を追うのはかなり大変なので重要)
  4. 提出するレシピデータの表記方法に制限がない(単位を統一しなくていいので、mlをgに戻すなど面倒な作業をしなくてよい)

表示ラベルは1度作っておしまいではなく、その後の変更や法改正にも対応が必要です。ツールで作成すると、自分で確認して編集して、法改正の情報を追って…という作業が必要になるので、これもまた時間と手間がかかります。こういったフォロー体制があるというのは表示ラベル作成において非常に助かるサービスだと思います。

また、表示ラベルの作成が必要ということは、1つの商品だけでなく、複数商品にラベルが必要となるケースがほとんどではないでしょうか。プランで月額料金がかかるとしても、表示作成を丸投げできてそこに対する不安がなくなるというのであれば、とてもお得だと思います。

私のように食品表示ラベルに触れてきたことがある人でもツールでの作成では悩む部分が出るため、作成が初めてという方はツールを使ってもミスが起きたり、時間がかかると大変な作業だと思います。

食品表示は間違った情報を消費者に提供してしまった場合、お金の面だけでなく会社の信頼を失ってしまう可能性もあるため、食品表示ラベルの作成をそのまま外部のサービスに委託するというのはリスク回避のためにもオススメです。

【追記:栄養成分表示について】

●計算方法

栄養計算ソフトを使用して作成します。今回は10人分の材料をいただいているため、一旦10人分で計算し、そこから1人分の栄養成分を出しました。
食品成分表の中で対応できる食材に関しては成分表の値で計算し、特別な食材を使用している場合は規格書の栄養成分データをソフトに登録してから計算していきます。
エネルギーは整数、その他の栄養成分は小数点第一位まで記載し、それ以下の数字は四捨五入してまとめます。
規格書データの取り込みが多いほど手間が増えますし、時間もかかります。また、データの転記をミスすると栄養成分の結果が変わってしまうので慎重に行う必要があります。

栄養成分表示(1個当たり)
●計算結果
エネルギー・・・262kcal
たんぱく質・・・3.9g
脂質・・・・・・16.1g
炭水化物・・・・26.8g
食塩相当量・・・0.3g

佐藤里帆

管理栄養士専攻を大学を経て管理栄養士を取得。
食品メーカーに勤務し、医療機関向けた商品提案や勉強会講師などを担当。
パーソナルジム会社にてレシピ作成や撮影、食品表示ラベル作成など商品開発全般に携わる。
現在はフリーに活動し、開発サポートやレシピ提供、コラム執筆などを行う。
アルデバランHP:https://www.aldebaran-food.com
個人ポートフォリオ:https://photos.app.goo.gl/4PJZjkWdj5k5W6Cj8

タイトルとURLをコピーしました