2024年4月から、食品表示法が改正され『無添加』表示に関する新しいルールが導入されました。
このルールは2022年(令和4年)3月30日に策定され、2024年3月末までの約2年間を移行の猶予期間としていましたが、2024年4月より完全に義務化されました。
改正の目的は、消費者により正確な情報を提供し、食品の安全性に関する正しい理解を促すことです。
従来の食品表示法では、「保存料や着色料、酸化防止剤など、食品に使用されたすべての添加物を商品パッケージに明記しなければならない」というルールが設けられています。
一方で添加物不使用の記載に関しては特に規定がなく、各食品メーカーの判断に委ねられていました。
そのため、原材料に添加物が含まれていても、加工の際には添加物が使用されていないという理由で「無添加」と表示されているケースなども少なくありませんでした。
おそらくは『無添加』と聞いて良いイメージを持ち、商品を購入するきっかけとなっていらっしゃる方も多いと思います。
商品パッケージに「無添加」や「不使用」などの言葉を活用することが一つの商品のイメージアップにも繋がっていたと考えられますが、この『無添加』表示には消費者への誤解を生み出し、食品の安全性に関する正しい理解が阻害されているのではないかという指摘もされていました。
『無添加』の表示のルールを明確化することで、漠然とした『無添加』が良い、食品添加物は悪いというイメージを払拭し、食品の安全性に関する正しい知識を消費者に普及させること。
そして、新しい表示ルールによって消費者は食品の成分や製造方法についてより詳しく理解できるようになり、安心して食品を選ぶことができるようになるのではないかと考えられています。
表示変更の具体的な改定内容

『無添加』表示のルールが厳格化された具体的内容としては、特定の添加物を使用していない場合にのみ『無添加』表示が認められることになりました。
食品添加物として、一般的に使用が想定されている食品に『保存料』や『着色料』を使用していない場合は、『保存無添加料』や『着色料無添加』と表示することが可能ですが、単に『無添加』とだけ表示することは認められなくなりました。
また、食品添加物を使用していない場合であっても、製造工程で添加物を使用している場合は、最終製品では確認ができなくても『無添加』表示は認められません(キャリーオーバーや加工助剤として使用されている場合)。
改定が消費者に及ぼす影響とその対応策

新しい表示ルールが導入されたことで、消費者の間では混乱が生じる可能性も懸念されています。
これまで『無添加』表示を基準に食品を選んでいた消費者にとっては、新しい表示ルールに戸惑うケースも考えられます。
新しい表示ルールに対応した商品としては、例えば、『保存料無添加』や『着色料無添加』と表示された商品が挙げられます。
これらの商品は、特定の添加物を使用していないことを明確に示しており、消費者は安心して選ぶことができます。
そもそも、実際食品添加物を使用することが悪いわけではありません。食品の品質保持、風味の向上、製造工程の効率化など、様々な目的で使用されています。
添加物は、食品の安全性を確保するために、厳格な基準、さまざまな検査を通し、国が安全性を認めたものだけが使われ、使用量は目的のための最低限で、健康に影響を及ぼすことがない量に定められています。
無添加食品は添加物を使用していないため、安全で健康に良いというイメージがありますが、必ずしも添加物を使用している食品よりも安全とは限りません。
例えば、保存料を使用していない無添加の食品では保存料を使っている食品よりも早く腐敗するために、食中毒のリスクが高まる場合もあります。
食品表示の改正は、消費者に食品に関する知識や判断力を高めることを促しています。
消費者は食品表示を読み解く能力や、食品の安全性に関する情報を正しく理解する能力を身につけ、より安全で健康的な食生活を送ることができるようになるでしょう。
食品添加物を使わない食品を選ぶ、選ばないにしても食品表示や様々な情報源を活用して自分が知識を身に着けた上で選択することが大切です。
改定が事業者に対する影響とその対応策

そのため、食品メーカーや販売店は、消費者に新しい表示ルールを分かりやすく説明する必要があり、また食品表示を読み解くための情報を適切に提供することも重要です。
食品表示は、消費者が食品の安全性や栄養価について理解を深め、健康的な食生活を送るための重要なツールとしての役割を果たしています。
今後も消費者のニーズや時代の変化に合わせて進化していくことが予想されますので、事業者は常にこういったルールを把握して適用し、消費者のニーズや安全を満たしていく責任があります。
消費者が大切にしている事の本質は「品質」(安全である、美味しいなど)かと思いますが、事業者としてはそれに加えて “良さそうに見えるかどうか”というマーケティング要素も大切と言えます。
過大表現は度が過ぎると問題ですが、本当に良いものがしっかりと消費者に伝わる表示でなければ購買が拡大しづらいでしょう。
ただどちらにしても法令を遵守していないと大きな問題になりますので、今回のような改定には適宜対応を求められ続けるわけです。
食品表示改定の対応は専門家にアウトソーシング

先ほども述べましたが、ニーズや時代の変化に合わせてルールは適宜変わってきましたし、今後も変わっていくことが予想されます。
食品表示に関しては、大企業はそれを専門とした部門や人材を配置することが可能ですが、中小零細企業や個人商店として食品の製造や販売をされる方は、なかなかそのような対応に難しさを感じていらっしゃるのではないでしょうか。
変化を機微に捉え、かつ専門知識を用いての対応が求められる領域と言えますから、専門家のサポートを受けるということも十分な選択肢になり得るかと思います。
そのようなサービスや会社は様々ありますが、そのうちの一選択肢として「フードガイドサービス」はサービス内容も充実しており、安心できる強力なサポート役として良いのではないでしょうか。



